第1回文化行事 同窓会員とご家族 500余名母校に大集合
躍進する白亜の殿堂に感嘆の声
プロの音楽家(校友)演奏に大喝采プロの音楽家(校友)演奏に大喝采
大帝塚山ファミニー構想に賛同を
同窓会主催による第1回文化行事「母校見学と音楽の調べ」が、10月22日(日)午前10時30分より母校帝塚山学園で開催いたしました。当日は、澄み切った青空に恵まれ開始時間が近づくと、電車が学園前駅に停車する毎に、次から次へ連れ立った同窓会員が駅前ロータリーのデッキから学園正面エントランスに列が続き、なかには子供さんやお孫さんの手をつなぎ歩を運ばれる同窓会員の微笑ましい姿も見られました。
出演者(音楽の調べ)の奏でるBGMが流れるなか、音楽の調べの会場となる広いスペースを備えた中高講堂も定刻の頃には、ほぼ満席となり司会者の辰巳友昭副会長(22期生)が同窓会と教育振興会が贈呈した「BIRTH(誕生)」と名付けられた講堂の緞帳を披露し、そして開会式がスタートした。
先ず今回の同窓会文化行事を提案した日野上輝夫会長(16期生)が主催者を代表して挨拶をする。日野上会長は、出席頂いた多くの同窓会員とご家族の皆さんに深謝するとともに今回の文化事業の開催趣旨を次のように述べる。
「本日は大きく変貌し充実した母校の施設をつぶさに見学し、懐かしい中・高校時代の思い出の時間を学友・ご家族とご一緒に楽しく送って頂きたい。そして、今後同窓会は学園本部が掲げる大帝塚山ファミリー構想(後葉参照)に賛同し支援してまいりたい。それには、本日の母校見学を通して、年を重ねる毎に卒業生の有名大学進学と人間形成に飛躍的な実績を挙げている母校の堅実な躍進・発展を実感して頂きたい。そして、本日の母校見学が同窓会員(現在60期まで・約20、000人)の皆さんに、大帝塚山ファミリー構想に対しご理解とご協力を得られる第一歩としたい。」と協力を呼びかけた。
続いて、「同窓会員で、現在音楽界で活躍されている10名のプロ演奏家の皆さんが、今回の文化事業に全面的に賛同され、ボランティアーで出演頂くことになった。大変嬉しい事である。暫しの時を音楽の調べで満喫して頂きたい。」そして最後に「今回の文化事業開催にあたり、山本順英理事長を先頭に学園教職員の皆さんに大きなご協力を頂いたことに深謝。」と述べ挨拶を結ぶ。
次に来賓の山本順英学園理事長(3期生)・續木昭史中高校長より、ご祝辞と歓迎の言葉を頂いた。山本理事長からは「今や少子化現象で、各私学は生き残りをかけて激戦の真っ只中、帝塚山学園開学の祖・森礒吉先生の理念に基づき学園発展のために、心一つにして新たに大帝塚山フアミリー構想(現在の児童・生徒・学生数約8,200名)を打ち出しその推進に傾注している。是非同窓会のご理解とご支援の輪を拡げて頂きたい。そして今日の文化事業を通じ母校への思い入れを更に深めた頂きたい。」
そして、續木校長からは、「森礒吉初代校長の教育理念『子供や若いひとは学園の宝。一人一人大事に、大きな可能性を伸ばす教育』を継承し、進路の保障と人間としての形成を教育目標としている。どうか引続き更なるご支援と同窓生の皆さんのご子弟やお孫さんが多数ご入学して頂くようご協力をお願いしたい。」とご挨拶があり開会式を終えた。
いよいよ、音楽の調べの開演である。吹奏楽部OB会(指導、青沼経一副会長・22期生)が企画・演出・舞台装置を担当して、10名のプロ演奏家(同窓会員)の競演である。司会者(演奏者)木村由紀子(45期生)さんから「出演者全員、母校の会場で先輩・同輩・後輩の皆さんに演奏を聴いていただく機会を与えられて大変喜んでいる。心から感謝したい。」と嬉しいコメントを頂いた。
サックスとピアノによるお馴染みの「ライムライト」の演奏が始まると、会場の講堂は一変して音楽ホールに様変わり。ライトに照らされた演奏者が浮かび上がり、次第に盛り上がりを醸し出す。聴衆も美しい旋律に引き込まれ、暫し幽玄の世界へ弾きつけられる。スポットを浴び一心に奏でる演奏者も徐々に熱を帯び誇らしげと歓喜のオーラが感じられる。これも日頃の鍛錬を積み重ねてこられたプロ演者の真髄である。
ヴアイオリン・オーボエ・コントラバス・ピアノ・サックスの競演、そしてソプラノの歌声と続く。クラシック・ジャズ・オペラと音楽のオンパレードが会場を最高潮に盛り上げる。高度なテクニックと熱演に舞台の演者と聴衆とが一体感となり、演奏が終わるごとに感動の惜しみない拍手・喝采が起こる。
プログラムが進み、出演者全員ステージに勢揃いし、聴衆と一緒に校歌・茜雲の合唱で終演を迎える。会場一杯感動と感謝の大きな拍手に包まれて。
演奏会の後、横見博之学園長の謝辞と午後からの施設見学会のポイントについて概略説明、そして昼食会場を2箇所(中高食堂・大学食堂)に分散して同窓会が準備した昼食で休憩タイムに入る。
午後1時になり校舎見学がスタート。学園教職員が掲げるプラカードを先頭に同窓会員とその家族が出発する。見学コースには、初めての者もスムーズに見学できるよう進行経路を示したテープを学園サイドで張っていただき有り難かった。見学のポイントになる、中高校舎のランゲージセンター(旧LL教室を改装、コンピユーターによる英会話・情報教育)・室内温水プール(25メーター・水深調節可能・ソーラーシステム完備)・小学校体育館・大学の管理栄養士養成施設と調理実習室・臨床心理専攻大学院生の研修機関である心のケアセンターには、説明をして頂く先生方が待機されておられ同窓会員等の質問に親切に対応いただいた。また経路の要所要所には、必ず道先案内の先生方が居られて見学者をフォローしていただいた。
(参考) 施設概要 学園前キャンパスのみ
敷地面積 約59,100㎡ 建物延べ面積 約53,800㎡
児童・生徒・学生数の規模に比べて敷地の狭隘解消のため、近代的な建築技術を駆使した9階建ての学園本部・大学校舎棟をはじめ8・6階建て等の中高層の校舎棟が林立する。文字通り、祝歌茜雲に刻まれた白亜の殿堂にふさわしい姿である。
今回の母校見学にお元気で参加された1期生~10期生の30余名の大先輩方は、戦前戦後の物資欠乏の悪条件の時代とはいえ母校での鉄筋コンクリート造りの校舎での授業経験が皆無とのこと、時の流れとは故、今日のように立派に整備された近代的な学園環境を、どのような思いで見学されたことだろう。
そして学園第1号の鉄筋コンクリート造りの校舎である円形校舎が、リニューアルされたとはいえ昭和32年(1956)竣工以来、50年の長きに亘り学園の発展の変遷を見守っているように残存しており、立ち止まり懐かしく眺めておられた同窓生も見受けられた。
見学を終えた多くの同窓会員は、立派に整備された近代的な学園施設を見るにつけ、在校生の尚一層の活躍・健闘を期待するとともに、子供や孫の進路に母校帝塚山学園が大きくクローズアップしたことであろう。終了予定時間の午後3時を過ぎても、懐かしい中高食堂で懇談し発ち難き、若き同窓会員のグループもあった。
第1回文化事業も、山本理事長はじめ学園教職員皆さんの献身的なご支援、賛助出演いただいた演奏家の皆さんと裏方としてご協力して頂いた吹奏楽部OBの皆さん、そしてご参加された同窓会員とご家族の皆さんのご理解のお陰で何のトラブルも無く円滑に進行し、所期の目的を達成し終えることが出来た。また終日天候にも恵まれたのも幸いであった。役員一同、皆さんに心からお礼申し上げるとともに、今後の総会・文化事業等同窓会事業への多くの皆さんの積極的なご参加を期待いたします。